妙円寺は、1658年(万治元年)に創建されたと伝わる日蓮宗の寺院である。江戸時代初期、高田馬場一帯は江戸幕府が馬術鍛錬のための馬場を設けた地として知られており、本寺はその歴史的環境のなかで地域の日蓮宗信仰の拠点として草創されたとされる。本尊は三宝尊。江戸期を通じて庶民の信仰を集め、周辺の檀家・氏子によって護持されてきた。明治維新以降、神仏分離・廃仏毀釈の波が各地の寺院に影響を及ぼしたなかにあっても、当寺は法灯を維持したと伝わる。近代以降、高田馬場一帯は早稲田大学の設立(1882年)などにより学生街として発展し、周辺の都市化が進んだ。現在も地元の氏子・檀家によって守られ、年中行事や法要が継続的に…