筑土八幡神社の創建は、嵯峨天皇の御代(在位809〜823年)に、付近に住む老人が八幡神の神託を夢に受け、その地に神霊を祀ったことに始まると伝わる。創建の正確な年代は不明だが、9世紀初頭にさかのぼる古社とされる。中世以降の詳細な経緯は明らかでないが、牛込の地に根ざした信仰は連綿と受け継がれてきた。江戸時代には牛込地域の総鎮守として周辺住民の厚い崇敬を集め、地域の精神的な拠り所として機能した。1664年(寛文4年)には境内に庚申塔が建立され、現在も新宿区内に現存する最古の庚申塔とされている。明治維新後の近代においても地域の鎮守社として存続し、現在は飯田橋・神楽坂周辺の氏神として祭祀が継承されている…