龍光寺は、天文年間(1530年)に富岡を支配した武将・富岡氏の開基により創建されたと伝わる曹洞宗の寺院である。戦国時代、富岡氏は上野国における地域支配の拠点として本寺を庇護し、禅宗の修行道場として周辺地域の僧侶育成に大きく貢献したとされる。江戸時代に入ると曹洞宗寺院として幕藩体制のもとで地域の菩提寺的役割を担い、檀家制度のなかで地域住民の信仰を集めた。近代以降は、明治5年(1872年)に操業を開始した官営富岡製糸場が近隣に設置されたことで、全国各地から集まった工女たちの信仰の場ともなったと伝わる。境内に配された枯山水庭園は禅の精神を体現した空間として今日も維持されており、中世の開創から近代の産…