創建年代は詳らかではないが、新宿区上落合の地に鎮座する月見岡八幡神社は、「月見岡(月を見る丘)」の名が示す風雅な台地に建つ神社である。八幡神社の主祭神は誉田別命(ほんだわけのみこと、応神天皇)で、武神・弓矢の神として武士に崇敬され、中世以降は源氏の守護神としても知られた。上落合は神田川に近い地域で、かつては農村地帯であったが大正・昭和以降に住宅地として発展し、文人・芸術家が多く住んだ落合エリアの一画をなした。「月見岡」の雅な地名は、この丘陵地から月を眺める風流を楽しんだ往時の情景を伝えている。当社は上落合の産土神として地域の守護を担ってきた。