善正寺は大阪市城東区鴫野東に位置する浄土真宗本願寺派の寺院である。浄土真宗本願寺派は親鸞聖人(1173〜1263)を宗祖とし、西本願寺を本山とする。大坂における真宗信仰の土台は石山本願寺(1496年頃建立)にあり、蓮如上人の布教によって大坂の庶民層にまで深く浸透した。善正寺の「善正」という寺号は、阿弥陀仏の本願の正しさ・善さを称える仏教用語的な命名と解される。鴫野東は江戸時代に大坂城の東方郊外として発展し、農業と商工業が共存する地域であった。当寺は地域の菩提寺として葬送・法縁の場を提供し続け、大正・昭和期の市街地化の中でも境内を守りながら、西本願寺の法灯を受け継いで現在に至る。