善正寺は大阪府富田林市錦織東に位置する日蓮正宗の寺院である。日蓮正宗は鎌倉時代に日蓮聖人(1222〜1282年)が開いた法華経信仰を基盤とする宗派で、静岡県富士宮市の大石寺を総本山とする。日蓮正宗は日蓮の直弟子・日興上人によって大石寺が開かれた1290年(正応3年)を宗祖と定め、本尊への唱題(南無妙法蓮華経)を修行の根本とする。大阪府下には近代以降、日蓮正宗の信仰が広がり、各地に末寺が設けられた。富田林市の善正寺もこうした布教活動のなかで設立されたと考えられる。法華経と大石寺の御本尊を信仰の中心に置き、地域の信者の葬祭や法要を担う菩提寺として地域に根ざしてきた。