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初午と稲荷祭——2月の稲荷神社めぐりと作法
2月最初の午の日「初午」は全国の稲荷神社で最も賑わうお祭りの日です。伏見稲荷の歴史からいなり寿司の由来、参拝作法まで、この時期だけの特別な体験をご紹介します。
目次
MOKUJI
初午とは——2月の午の日に稲荷神が降りてくる
伏見稲荷大社——初午の総本宮を体感する
初午参拝の正しい作法
いなり寿司——なぜ稲荷神社のお供えが油揚げなの?
京都市内の稲荷ゆかりスポットを巡る
初午を楽しむカレンダーガイド
参拝時のポイント——初午を最大限楽しむために
よくある質問
旅のお供に——初午は一人旅でも家族旅でも
初午とは——2月の午の日に稲荷神が降りてくる
「初午(はつうま)」とは、2月最初の午(うま)の日のことです。この日、全国およそ3万社ともいわれる稲荷神社では一斉に祭典が行われ、境内は赤い旗がはためき、揚げたての油揚げの香りが漂います。2026年の初午は**2月7日(土)**です。週末と重なるため、ぜひ近くの稲荷神社に足を運んでみてくださいね。
初午の起源は奈良時代にさかのぼります。和銅4年(711年)の2月最初の午の日に、稲荷大神が京都・伏見の稲荷山に降臨したと伝わっています。それ以来この日は農業・商業・産業の神様をお迎えする重要な節日として、朝廷から庶民まで広く祝われてきました。
伏見稲荷大社——初午の総本宮を体感する
稲荷信仰の総本宮である伏見稲荷大社では、毎年初午の日に「初午大祭」が盛大に執り行われます。朱塗りの鳥居が連なる千本鳥居は、早朝の光の中で一段と神秘的に輝きます。7:00前後の早朝参拝が特におすすめで、人混みを避けながら荘厳な雰囲気を味わえます。
稲荷山を一周する「お山巡り」は約4キロ、所要2〜3時間のコースです。山頂付近の奥社や眼力社など、各所に朱の鳥居と小祠が連なり、まるで時間が止まったような感覚に包まれます。足元は石畳ですが、スニーカーや歩きやすい靴でいらしてくださいね。
初午参拝の正しい作法
稲荷神社での参拝には、いくつかのポイントがあります。
持ち物チェックリスト:
初穂料(500円〜1,000円程度)
油揚げのお供え(最寄りの神社で授与していることも)
歩きやすい靴(山の多い稲荷神社の場合)
小銭(お賽銭用に)
参拝の手順:
1.
鳥居の前で軽くお辞儀をしてくぐる
2.
参道の中央(正中)を避けて端を歩く
3.
手水舎で両手・口を清める
4.
拝殿前で二礼・二拍手・一礼
5.
稲荷神社ではきつねの絵馬や奉納のぼりを購入することもできます
稲荷神社に多く祀られているのは「宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)」で、食物・農業・商売繁盛の神様です。きつねは神様の使い(眷属)であり、神様そのものではありません。この区別を知ってから参拝すると、境内の見方がぐっと深まりますよ。
いなり寿司——なぜ稲荷神社のお供えが油揚げなの?
初午の日に欠かせないのが「いなり寿司」です。油揚げを甘辛く煮て酢飯を詰めたこの料理は、きつねの好物とされる油揚げをお供えした習慣から生まれたといわれています。
なぜきつねは油揚げが好きなのでしょう? 豆腐を油で揚げた食品は江戸時代に広まったもので、当時は高価な「ごちそう」でした。神様の使いに最上のものをお供えしたいという庶民の気持ちが、この組み合わせを生んだと伝わっています。
初午の日には、神社近くの茶屋や仲見世でいなり寿司が並びます。北野天満宮周辺の京菓子屋さんでも、この時期だけの「きつね形の和菓子」が登場することがあります。甘くて懐かしい味は、参拝帰りの小さなご褒美になりますよ。
京都市内の稲荷ゆかりスポットを巡る
伏見稲荷大社の参拝後は、京都市内のゆかりスポットもあわせて訪ねてみてはいかがでしょう。
清水寺は伏見稲荷から市バスで約30分。音羽山の清水の舞台から京都市内を一望できます。初午の頃は梅が咲き始め、境内がほのかに甘い香りに包まれます。
西本願寺は京都駅から徒歩15分。浄土真宗の総本山で、国宝の唐門や飛雲閣を擁します。稲荷信仰とは異なる仏教文化に触れることで、日本の宗教観の多様さを肌で感じられます。
大徳寺は紫野に位置する禅宗の巨刹で、境内に22もの塔頭(たっちゅう)が点在します。早春の枯山水庭園はしんとした静けさに満ちており、参拝後に心を整えるのに最適な場所です。
初午を楽しむカレンダーガイド
初午の日
曜日
2026年
2月7日
土曜日
2027年
2月12日
金曜日
2028年
2月1日
火曜日
2026年は土曜日と重なるため、週末参拝の絶好チャンスです。混雑が予想される伏見稲荷は早朝7時台を狙いましょう。午後になると参道が賑わい、縁日の屋台も並ぶので、それはそれで活気があって楽しいですよ。
地域によっては「二の午(にのうま)」「三の午(さんのうま)」と2月中に複数回お祝いする習慣も残っています。特に関西では「三の午まで参らないと意味がない」という言い伝えもあり、月に複数回稲荷神社を訪れる方も多いです。
参拝時のポイント——初午を最大限楽しむために
当日の流れ(おすすめモデルプラン):
6:30 京都・稲荷駅着、早朝参拝スタート
7:00 千本鳥居を静かに歩く(光が美しい時間帯)
9:00 下山後、参道の茶屋でいなり寿司の朝食
11:00 バスで清水寺または大徳寺へ移動
注意点:
伏見稲荷大社は年中無休・24時間参拝可能ですが、お守り授与所は9:00〜16:00頃
山内は飲食店が少ないので、水分と軽食を持参するのが安心です
ペット連れの方は混雑時間帯を避けると周囲への配慮になります
初午の日に稲荷神社を訪れると、千年以上変わらない祈りの文化を体で感じることができます。いなり寿司の甘い香り、赤い旗がはためく境内の空気、参拝者たちの真剣な横顔——この日だけの特別な雰囲気を、ぜひ一度体験してみてくださいね。
よくある質問
初午はいつですか?毎年変わりますか?
初午は2月最初の「午の日」です。干支(えと)の午は12日に一度巡るため、初午の日付は毎年変わります。2026年は2月7日(土)、2027年は2月12日(金)です。
稲荷神社ではきつねを拝むのですか?
きつねは稲荷大神の「眷属(けんぞく)」、つまり神様のお使いです。参拝するのはあくまでも稲荷大神(宇迦之御魂神など)です。境内のきつね像は神様のお使いとして奉られているものです。
初午のお供えに適したものは?
油揚げ(素揚げのもの)が伝統的なお供えです。神社によっては油揚げを授与所で販売しています。いなり寿司も同じ意味合いを持ちますが、お供えとして持参する場合は素の油揚げが適切です。
伏見稲荷大社への行き方は?
JR奈良線「稲荷」駅下車すぐ(京都駅から約5分)。または京阪電車「伏見稲荷」駅から徒歩5分です。初午当日は臨時列車が運行されることもあります。
最終更新: 2026年5月
旅のお供に——初午は一人旅でも家族旅でも
初午の稲荷神社参拝は、一人での静かな早朝参拝も、家族や友人と賑やかに訪れるのも、どちらも魅力があります。お子さんと一緒なら「なぜ鳥居は赤いの?」「きつねさんはなんでいるの?」という問いが自然に生まれ、日本の文化について話しながら歩ける素晴らしい機会になります。2月の稲荷神社は梅が咲き始め、春の気配を感じながら参拝できます。ぜひこの時期だけのフレッシュな空気を全身で感じてみてくださいね。
伏見稲荷大社——初午と稲荷祭にゆかりの寺社
Wikimedia Commons / Public Domain
北野天満宮——初午と稲荷祭にゆかりの寺社
Wikimedia Commons / Public Domain
清水寺——初午と稲荷祭にゆかりの寺社
Wikimedia Commons / Public Domain
西本願寺——初午と稲荷祭にゆかりの寺社
Wikimedia Commons / Public Domain
大徳寺——初午と稲荷祭にゆかりの寺社
Wikimedia Commons / Public Domain
── 了 ──
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