白山神社は全国に約2,700社あり、石川県の白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)を総本社とします。主祭神の菊理媛神(ククリヒメノカミ)は記紀に謎めいた存在として登場し、縁結び・縁切り・安産・子育ての守護神として信仰されています。白山(標高2,702m)は富士山・立山とともに日本三霊山の一つであり、山岳信仰・修験道の聖地として古来から崇拝されてきました。
菊理媛神は『日本書紀』の一書にのみ登場する珍しい神で、黄泉の国から脱出しようとした伊邪那岐命(イザナギ)と伊邪那美命(イザナミ)の別離の場面で何かを申し述べ、伊邪那岐命を笑わせたとされます。その言葉の内容は記されていませんが、「縁(えにし)を括(くく)る神」として縁結び信仰の源流となりました。
白山神社では菊理媛神だけでなく、伊邪那岐命・伊邪那美命を合祀する社が多く見られます。
三柱合わせて「白山三社」とも称され、縁や命に関わる祈願の幅広さから多くの参拝者を惹きつけています。
白山への信仰を組織化したのは、養老元年(717年)に白山に登頂した泰澄大師(たいちょうだいし)です。泰澄は白山の頂上近くに菊理媛神の御神体を感得し、白山権現として祀ったとされます。以来、白山は越前・加賀・美濃の三方から参詣道が整備され、三馬場(三つの拠点)からの登拝が行われてきました。