伊豆山神社の境内に鎮座する白山神社は、白山信仰の主祭神である菊理媛命を祀る境内社である。伊豆山はかつて走湯山と称され、平安時代から修験道の聖地として栄えた。山岳修験の一大拠点であった走湯山に、北陸の霊峰・白山の神霊が勧請されたのは、修験者たちが全国の霊場を結ぶ広域ネットワークを形成していた証でもある。菊理媛命はイザナギが黄泉の国から帰還した際に、イザナギとイザナミの間を取り持ったとされる「仲裁の女神」として知られ、縁結びや和合の御利益があるとされる。走り湯の縁結び伝説と深く共鳴する存在であり、伊豆山の宗教的重層性を今に伝える末社である。参拝者は伊豆山神社の本社とあわせてこの白山神社にも詣でることで、より深い縁結びの祈りを捧げることができる。