蓮華寺は延喜年間(900年代初頭)に創建されたと伝わる天台宗の古刹で、碓氷峠を越える中山道の要衝に位置する。平安期より十一面観世音菩薩を本尊とし、峠越えに臨む旅人の信仰を集めてきたとされる。中世には碓氷峠を掌握した武家勢力の庇護を受けたと伝わり、地域の信仰の拠点として継承された。近世に入り江戸幕府が中山道を整備すると、碓氷峠は江戸と上方を結ぶ最大の難所として広く知られるようになり、当寺は峠越えの安全祈願所として一層栄えた。参勤交代の大名行列や庶民の旅人が道中の無事を祈って参拝し、石仏・石塔などの石造物を奉納した。これらの遺構は境内に今も残り、旧街道の歴史を伝える貴重な証として大切に保存されてい…