神宮前6丁目の路地裏にひっそりと佇む曹洞宗系単立の古刹で、正式には慈雲山長泉寺。文禄元年(1593年)に曹洞宗江戸三箇寺の一つ愛宕下青松寺の七世・瑞翁和尚(慶長9年寂)がこの地の草庵を譲り受けて開山したと伝わる。本尊は釈迦如来像だが、当寺をとくに名高くしているのは「人肌観音」と呼ばれる定朝作と伝えられる観音像。史料に「通身常に温なること人膚の如し」と記される霊像で、渋谷金王丸常光が常に懐中にして戦場に携えたと伝わる。久寿2年(1155年)田子義賢追討の戦では、観音が「精兵の姿に現じて城兵を退く」という奇瑞を顕したとされ、隣接する金王八幡宮の祭神・渋谷金王丸と対をなす観音信仰の聖地である。境内には約200体の石仏群が安置され、一面観音・千手観音・馬頭観音・地蔵菩薩などが静かに並ぶ様は、原宿の喧騒とは別世界の様相を呈する。東京三十三観音霊場第9番札所。東京メトロ明治神宮前駅から徒歩8分、JR渋…