大覚寺は大阪市天王寺区下寺町に位置する浄土宗の寺院である。「大覚」とは大いなる悟りを意味し、仏の境地への到達を寺名に表している。下寺町は江戸初期に幕府の宗教統制政策によって整備された大坂の代表的な寺町であり、現在も多数の寺院が並ぶ歴史的街区として知られている。浄土宗は1175年(承安5年)に法然上人が比叡山で修行ののちに開宗し、複雑な修行を要せず念仏一つで救済されるという教えが武家・庶民・女性を問わず広く普及した。大坂における浄土宗寺院の多くは、大坂城築城後の慶長年間(1596〜1615年)から元和年間(1615〜1624年)にかけて現在の下寺町周辺に集められたとされる。大覚寺もこの時期に現在…