阿古は三宅島南西部に位置する島最大の集落であり、漁業・農業に携わる多くの島民が暮らしてきた。圓德寺は法然上人が開いた浄土宗の念仏(南無阿弥陀仏)の教えを島に伝え、島民が阿弥陀如来の慈悲にすがり往生安楽を願う場として機能してきた。三宅島は平成12年(2000)の雄山大噴火で全島民約3800人が4年半にわたり避難を余儀なくされたが、阿古地区も噴火の影響を大きく受けた。帰島後の復興過程で、圓德寺は住民の心のよりどころとして法要・供養を通じて島の再生を支え、苦難を乗り越えた先祖への感謝と現世の安寧を祈る場として現代においても阿古の信仰生活の中心を担っている。