伊ケ谷は三宅島の南西部に位置する小さな集落であり、漁業と農業を生業とする島民が暮らしてきた。長根八幡神社は全国に広まった八幡信仰を島に伝え、武神・農耕神として漁師や農民の双方から信仰を集めてきた。「長根」という地名は長く続く根のような地形に由来し、神社はその地に根を張るように島の信仰を守ってきた。平成12年(2000)の雄山大噴火による全島避難という苦難を経ながらも、伊ケ谷の住民が帰島後に神社を再建・維持し、コミュニティの結束を保つ象徴として大切にされ、現代においても島南西部の信仰の核として機能し続けている。