福泉寺は大阪市中央区中寺に位置する法華宗真門流の寺院で、京都・本隆寺を大本山とする。法華宗真門流は日蓮の弟子・日真(1444〜1519)を開祖とし、室町時代後期に確立された一流派である。日真は「一乗流布の義」を掲げ、本隆寺を中心に京都での布教を展開した。大坂の中寺町は豊臣秀吉の城下町整備にともなって寺院が集住した地域で、法華宗系の諸派が軒を連ねた。福泉寺の「泉」は浄らかな水の湧き出るイメージを持ち、仏法の功徳が尽きないことを意味する。地域の菩提寺として当地に定着した後は、法華経の信仰を守りながら人々の精神的な支えとなってきた。