願西寺は岐阜県海津郡高須町(現・海津市)に起源を持つ真宗大谷派の寺院である。明治期の木曽三川分流・揖斐川改修という大治水事業に伴い、寺地が工事にかかったため、明治34年(1901年)に横浜・山手町の丘上へ移転した。佐々木覚音が中興開山を務めた。明治44年(1911年)に堂宇を再建したが同月の暴風で倒潰し、さらに大正12年(1923年)の関東大震災で全山を焼失するなど災禍が続いた。翌大正13年に本堂を再建、昭和2年(1927年)に鐘楼を再造して復興を遂げた。濃尾の治水と横浜の震災復興という二つの近代史を刻む寺として、山手の高台に静かに佇む。