禅師峰寺の創建は大同年間(806〜810年)とも、弘仁6年(815年)とも伝わり、弘法大師空海が巡錫の折に刻んだ十一面観世音菩薩を本尊として開創したとされる。大師はこの地を「土佐の国の海上安全を守る霊地」と定め、航海の守護仏として祀ったと伝わる。中世には土佐の武将・長宗我部氏が戦勝祈願に参拝したとされ、武門からも厚く崇敬された。近世には四国遍路の第32番札所として定着し、土佐沿岸の海民・漁師・船乗りたちが海上安全を祈願する霊場として広く信仰を集めた。「峰寺(みねでら)」の別称でも知られ、断崖の岩山上に広がる境内は修行の道場としての霊地性を保ち続けてきた。明治期の廃仏毀釈の影響を受けながらも法灯…