本唱寺は大阪府池田市天神に位置する法華宗(本門流)の寺院である。法華宗本門流は日蓮聖人の高弟のひとり日隆(1385〜1464年)が開いた宗派で、京都・本能寺を大本山とする。日隆は法華経の「本門」に立脚した信仰を強調し、「法華一乗」の立場から他宗との論争を展開した。本能寺は1582年(天正10年)の本能寺の変で織田信長が横死した舞台として歴史上著名であるが、もとより法華宗の重要な拠点として京都に根を張っていた。大坂・摂津地域においても法華宗寺院は中世以来の町衆文化と結びつき、商人や職人の信仰を集めてきた。池田の当寺も地域の法華信仰の拠点として機能し、法華経の読誦と唱題行を通じて信仰共同体を支えて…