往馬大社は生駒山を御神体とする古代山岳信仰の古社で、創建年代は不詳だが神武天皇東征以前から鎮座すると伝わる。祭神は伊古麻都比古神・伊古麻都比売神であり、生駒山の神格化に由来するとされる。平安時代には延喜式神名帳(927年)に大和国平群郡の式内社として登録され、古代より朝廷の信仰を受けた。中世には一分郷の総鎮守として地域に根ざし、社叢は原生林に近い植生を保ちながら現在に至る。毎年10月に行われる火祭りは「往馬大社の火祭り」として奈良県の無形民俗文化財に指定されており、松明を手にした氏子たちが急坂を駆け下りる勇壮な神事として大和地方を代表する秋の祭礼に数えられる。江戸時代を通じて生駒市域の総氏神と…