今井町は1532年(天文元年)、浄土真宗の称念寺を核とした寺内町として成立したとされる。戦国時代、寺内町は濠や土塁で囲まれた自治的な環濠集落を形成し、信仰共同体としての強固な結束を誇った。織田信長の大和侵攻に際しても激しく抵抗したが、1575年(天正3年)ごろに和睦し、以後は戦乱を免れた。江戸時代に入ると金融・商業都市として急速に発展し、「大和の金は今井に七分」と称されるほどの繁栄を誇った。この時期に建てられた町家が現在も数多く残り、重要文化財に指定された建造物は9棟を数える。明治以降は近代化の波を受けながらも、環濠集落の町割りや伝統的建造物が保存され、1993年(平成5年)に国の重要伝統的建…