石岡市染谷に鎮座する佐志能神社は、筑波山を正面に望む石岡の丘陵地に建つ古社で、山の神を祀る信仰の場である。常陸風土記にも記載が見られる歴史を持ち、古代常陸国の信仰を今に伝える貴重な神社である。山岳信仰と農耕儀礼が結びついた祭祀が行われ、五穀豊穣の祈りの場として機能してきた。境内の高台からは関東平野と筑波山の雄姿を一望でき、眺望の素晴らしさでも知られる。石岡市の古代史研究にとって重要な手がかりを提供する考古学的資料も出土している。常陸国府が置かれた石岡の宗教的背景を理解する上で不可欠な、古代祭祀の聖地である。