上品蓮臺寺の草創は、推古天皇2年(594年)に聖徳太子の命により鞍作鳥(とりのいみこ・止利仏師、生没年不詳)が堂宇を建立したのが始まりと伝わる。止利仏師は渡来人系の仏師で、飛鳥時代の代表的な仏像彫刻家として知られ、法隆寺金堂の釈迦三尊像を制作したと伝わる人物。この古刹の草創がそれほど遡ることは検証が困難だが、千本通沿いの古い信仰の場として奈良・平安時代から続く聖地と伝えられてきた。
平安時代、千本通一帯は「朱雀大路」の北延長部に当たり、京都(平安京)の中心軸に沿った重要な道路。この地には鳥辺野(とりべの)などの葬送地が近く、死者の霊を弔う地蔵・仏教信仰が発達した。上品蓮臺寺も「十二坊(じゅう…