浄心寺は慶長2年(1597年)に開創された日蓮宗の寺院である。開創の詳細な経緯については明らかでない部分も多いが、慶長年間における深川地区の開発・寺町形成の流れの中で創建されたと伝わる。江戸時代を通じて、清澄白河周辺には多くの寺院が集積し、いわゆる「深川の寺町」を形成した。浄心寺もその一院として、日蓮宗の題目信仰を深川地区に根付かせる拠点の役割を担ったとされる。境内に残る江戸時代の石塔群は、この地域における長年の檀家信仰の厚みを今に伝える貴重な遺構である。明治維新後の神仏分離・廃仏毀釈の波においても法灯を守り続け、近代以降は深川七福神の毘沙門天を祀る寺院として広く知られるようになった。七福神め…