円珠院は、元禄8年(1695年)頃に創建されたと伝わる日蓮宗の寺院である。元禄年間(1688〜1704年)は江戸の都市整備が進んだ時代であり、深川一帯にも多くの寺社が建立された。当院もその潮流の中で現在の江東区平野の地に草創されたとされる。本尊のほか、室町時代の作と伝えられる大黒天像を安置しており、古くから商売繁盛・財運向上の神として近隣住民の信仰を集めてきた。江戸時代を通じて下町・深川の庶民文化に根ざした寺院として歩み、明治以降の近代化の波や関東大震災(1923年)・第二次世界大戦の戦禍をくぐり抜け、現在地に法灯を継いできた。現代においては、深川七福神のひとつ「大黒天」の霊場として広く知られ…