立田自然公園の地は、もとは肥後熊本藩主・細川家の菩提寺「泰勝寺」の境内であった。泰勝寺は、寛永9年(1632年)に細川忠利が豊前小倉から肥後に入国した際、父・細川忠興(幽斎)の霊を弔うために創建したと伝わる。細川幽斎(1534〜1610年)は戦国期の武将・歌人で、その夫人・玉(洗礼名ガラシャ、1563〜1600年)は熱心なキリシタンとして知られ、関ヶ原の戦いの前夜に人質を免れるため自害した人物として歴史に名を刻む。境内には幽斎・ガラシャ夫妻の墓所をはじめ、歴代熊本藩主の墓所が設けられ、肥後細川氏の精神的な拠り所となった。明治維新後の廃仏毀釈により伽藍の多くは廃絶したが、墓所は保存されて地域の史…