旧細川刑部邸は、熊本藩筆頭家老格を務めた細川刑部家の武家屋敷である。細川刑部家は熊本藩主・細川氏の一族で、藩内において6千石を領する有力家臣であった。現存する主屋は延宝4年(1676年)に建てられたとされ、茅葺き・入母屋造りの構造を持つ堂々たる近世武家屋敷建築として知られる。明治維新後、武家社会の解体とともに屋敷は変遷をたどったが、建物自体は失われることなく保存されてきた。熊本城二の丸跡の現在地には、旧来の所在地より移築・復元されており、主屋をはじめとする建造物群が国の重要文化財に指定されている。近年は平成28年(2016年)の熊本地震によって甚大な被害を受けたが、その後の修復工事を経て一般公…