創建年代は詳らかではないが、三宅島の神着地区に鎮座する熊野神社である。熊野神社は和歌山県の熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)を総本社とし、伊弉諾尊・伊弉冉尊・事解男命ら熊野の神々を祀る全国的に広く分布する神社である。中世には「蟻の熊野詣」と呼ばれるほど熊野信仰が盛んとなり、その信仰は伊豆諸島にも及んだ。三宅島の神着地区においても熊野の神を勧請して社が建てられ、生命の再生・自然の恵み・縁結びなどを司る神として島民の篤い崇敬を受けてきた。南子神社とともに神着地区の信仰文化を担う社として現在も機能している。