椎取神社は三宅島の神着地区に鎮座する産土神社であり、島の自然と住民の暮らしを守護する神として古くから崇敬されてきた。「椎取」という名には、椎の木(島の固有植物)に関連する島固有の自然崇拝が根ざしているとも伝わる。三宅島は有史以来30回以上の噴火を記録しており、そのたびに島民は神社に祈りを捧げてきた歴史がある。平成12年(2000)の雄山大噴火による4年半の全島避難後、神着地区の住民が帰島した後に神社の再建・維持が進められ、島の再生と信仰の継承を象徴する場となっている。噴火の危機を乗り越えるたびに深まった信仰は、現代の島民にも受け継がれている。