済海寺は慶長年間(1596〜1615年)に創建された浄土宗の寺院で、本尊は阿弥陀如来である。創建の詳細な経緯については明らかでない部分も多いが、江戸時代初期より三田の地に法灯を伝えてきたと伝わる。近世を通じて港区三田の地域寺院として存続し、高台の立地から江戸湾を見渡す環境にあった。近代に入り、日本が欧米諸国と外交関係を結ぶ幕末の激動期に歴史の舞台となる。安政6年(1859年)、日仏修好通商条約の締結に伴い、フランス初代駐日総領事館がこの境内に置かれた。寺院の建物が領事館兼公使宿館として使用されたのは、当時の外国公館が既存の寺社に設けられる慣例によるものである。この歴史的経緯により、境内には「最…