茨城県常陸太田市上宮河内町の西金砂山(標高428m)山頂に鎮座する古社。主祭神は大己貴命・少彦名命・国常立命の三柱。大同元年(806年)、宝珠上人(ほうじゅしょうにん)が比叡山の日吉大社から大己貴命を勧請して創建したと伝わる。常陸国における最古級の山岳信仰社の一つで、東金砂神社と共に「金砂郷の二社」として古来並び称された。最大の特徴は「磯出大祭礼(いそでだいさいれい)」と呼ばれる、72年に一度しか執り行われない超大規模な祭礼である。山頂の社から日立市水木浜まで約75kmを神輿が徒歩で渡御する常陸三大祭の一つで、最も近年では平成15年(2003年)に1300年祭礼として開催され、次回は2075年予定。境内には田楽舞(たでんがくまい)が伝承され、国指定重要無形民俗文化財「西金砂田楽舞」として保護されている。山頂は急峻で参道も険しく、古来修験道の修行場としても重要であった。中世には佐竹氏の篤い崇…
西金砂神社の創建は大同元年(806年)と伝えられる。この年、比叡山延暦寺で修行を積んだ宝珠上人(ほうじゅしょうにん)が常陸国に下向し、西金砂山の山頂に大己貴命(おおなむちのみこと、=大国主命)の分霊を比叡山日吉大社から勧請し、社殿を建立したのが始まりとされる。同時期に上人は北東約7kmにある東金砂山にも社を建立し、両社が「金砂郷の二社」として並び立つ古い体制が成立した。中世には常陸国の大半を支配した佐竹氏一族(清和源氏系)から篤い崇敬を受け、戦国期に至るまで佐竹氏の祈願所として機能した。佐竹氏は西金砂神社・東金砂神社の祭祀を保護し、戦勝祈願や領内安穏を祈る場として位置づけた。慶長7年(1602…