妙昌寺は、文安元年(1444年)に大乗院日晴を開山として創建された日蓮宗の寺院で、山号を大乗山と称する。相模湾に近い大磯の地に根を下ろし、創建以来約六世紀にわたって地域の日蓮宗信仰の拠点としての役割を担ってきた。中世においては、東国における日蓮宗の伝播を背景に寺格を確立したとされる。近世の江戸時代には、周辺村落の檀家を擁して地域社会に深く根差した寺院として存続し、境内の山門や古木はこの時代以降の歴史を今に伝える。本堂に安置された日蓮聖人の木像は、創建以来信者の厚い崇敬を集めてきたと伝わる。明治以降は大磯が別荘地として政財界・文人墨客に知られるようになり、当寺もその文化的風土の中で地域社会との関…