大沢寺は大阪市東淀川区大桐に所在する本門法華宗の寺院である。本門法華宗は日蓮聖人の遺弟・日隆(1385〜1464年)が室町時代に確立した宗派で、法華経の「本門」(後半14品)こそが釈尊の真実の教えであると主張し、他の日蓮系諸派と区別される。日隆は摂津・堺を中心に布教し、大坂(摂津)の商工業者層から多くの帰依を得た。大桐は東淀川の中央部に位置し、江戸時代には周辺の村落の中心的集落のひとつとして機能していた。大沢寺はそうした歴史的背景の中で地域住民の菩提寺として建立され、本門法華宗の法脈を大桐の地に守り継いできた。現在も「南無妙法蓮華経」の唱題を修行の根本としながら、地域の法要を担う寺院として存続…