敏達天皇2年(573年)に創建されたと伝わる古社で、武蔵国八幡の総社とも称されたとされる。応神天皇・仲哀天皇・神功皇后・姫大神・大己貴命を祀る。創建の詳細は不明な点が多いが、古くから大森周辺の海辺の地に鎮座し、漁業や航海の守護神としても信仰を集めたと伝わる。中世以降、東海道が整備されるにつれて境内の「磐井の井戸」は旅人の間に広く知られるようになり、「東海七不思議」の一つに数えられた。江戸時代には近隣に鈴ヶ森刑場が設けられ、処刑に向かう罪人がこの井戸で最後の水を飲んだという伝説が語り継がれた。境内には笠島弁天社も祀られ、海上安全を願う漁師たちの篤い信仰を集めた。明治維新後の社格制度においては郷社…