大谷石の岩壁に彫られた磨崖仏を本尊とする天台宗の古刹で、「大谷観音」の名で知られる。
本尊の千手観音は高さ約4mの磨崖仏で、弘法大師空海の作と伝えられる日本最古級の石仏。
岩壁に直接彫られた千手観音・釈迦三尊・薬師三尊・阿弥陀三尊の計10体は圧巻の迫力。
堂宇は大谷石の洞窟に半ば埋もれるように建てられ、他に類を見ない独特の景観を呈する。
近年の調査で磨崖仏は平安時代初期(9世紀前半)の作と判明し、特別史跡に指定。
境内には縄文時代の人骨が発見された「縄文人の墓」もあり、1万1000年前の歴史に触れられる。
隣接する大谷公園には高さ27mの「平和観音」が聳え立ち、戦没者の慰霊として建立された。
大谷石の採掘場跡「大谷資料館」は地下神殿のような幻想的空間で人気の観光スポット。
紅葉の時期には岩壁と紅葉のコントラストが美しく、多くのカメラマンが訪れる。
宇都宮市中心部から車で約20分とアクセスも…
弘仁元年(810年)、弘法大師空海が千手観音を大谷石の岩壁に彫刻して開創したと伝えられる。
ただし近年の調査では、磨崖仏は9世紀前半の作で、空海以外の仏師によるものとの説もある。
大谷石の柔らかい凝灰岩に彫られた石仏群は、日本の磨崖仏としては最大規模。
平安時代には坂東三十三観音第十九番札所として巡礼者を集めた。
中世には宇都宮氏の庇護を受け、下野国の重要な霊場として栄えた。
戦国時代の兵火により堂宇は焼失したが、磨崖仏そのものは岩壁に保護されて現存した。
江戸時代には宇都宮藩の庇護により再建され、大谷観音として広く信仰を集めた。
昭和29年(1954年)に磨崖仏が国の特別史跡に指定され、文化…