来迎寺は大阪市天王寺区上本町に位置する浄土宗の寺院である。「来迎」とは阿弥陀仏が臨終の際に浄土から菩薩たちを率いて迎えに来る「来迎引接」を指し、浄土宗において最も重要な信仰の概念の一つである。この名を持つ寺院は全国各地に存在し、いずれも念仏による往生を強く願う信仰心が寺名に込められている。法然上人(1133〜1212年)が浄土宗を開いてのち、その弟子・証空(1177〜1247年)などによって浄土宗の諸派が形成され、大坂近辺にも多くの念仏道場が設けられた。上本町の地はかつて四天王寺の寺領に接しており、仏教的雰囲気が濃厚な土地であった。江戸幕府の寺請制度(宗門改め)によって各戸が特定の寺の檀家とな…