永和4年(1378)、室町幕府3代将軍・足利義満(1358〜1408年)が嵯峨野(現・右京区嵯峨北堀町)に「仏舎利」を安置するための霊場として創建した。「鹿王院」の名は、釈迦が最初の説法(初転法輪)を行ったインドの「鹿野苑(ろくやおん)」にちなみ、仏骨を安置する場としての格式を示す。元の寺号は「宝幡山客殿院」ともいわれ、のちに「鹿王院」が定着した。
義満はかねてより禅宗に帰依し、中国・明との外交を通じて仏舎利を入手。みずからの遺髪塔とあわせてこの寺に安置し、仏舎利を礼拝する格式ある禅院として整備した。室町時代を通じて足利将軍家の崇敬を受けたが、応仁・文明の乱(1467〜1477年)で一部が焼…