山神社は山の神(大山祇神や山の精霊的な神格)を祀る神社で、農村・山村・漁村を問わず各地に広く分布する。特に東北地方では、里山の恵みとして薪炭・木材・山菜・狩猟の獲物などを提供する山を神聖視する信仰が根強く、旧暦11月(山の神の月)には入山を慎む風習も残されてきた。男鹿市福川地区は半島内陸部に位置し、かつては里山利用が生活の重要な部分を占めていたと考えられる。本社はそうした山の民俗信仰の場として機能し、木こりや炭焼き、山仕事に携わる人々の篤い信仰を集めてきた。現在も春と秋の山神祭が地区行事として継承されている。