正圓寺は大阪市東住吉区南田辺に位置する真宗大谷派の寺院である。浄土真宗は1224年(元仁元年)頃に親鸞聖人が著した『教行信証』によって教義が確立された宗派で、「他力本願」を核心とし、阿弥陀仏の本願力による衆生救済を説く。真宗大谷派は東本願寺を本山とし、西本願寺を本山とする本願寺派と並ぶ浄土真宗の二大宗派の一つ。江戸時代には幕府の宗門人別改によって寺請制度が定着し、各地の寺院が檀家制度のもと地域住民の戸籍管理を担うようになった。南田辺周辺は古くから農村地帯として開け、明治以降の大阪市域拡大とともに市街地化が進んだ。正圓寺はその変遷の中で地域の菩提寺として檀家の先祖供養・法事を担い続けてきた歴史を…