誓願寺は大阪市中央区上本町西に位置する浄土宗の寺院である。「誓願」とは阿弥陀仏が衆生を救うために立てた四十八願(本願)を指し、浄土宗・浄土真宗の教えの根幹をなす概念である。浄土宗は法然上人(1133〜1212年)によって開宗され、念仏による万人救済の道を説いた。上本町西の寺町一帯は豊臣期以降に整備された歴史ある地区であり、複数の浄土宗寺院が隣接して建立されていることから、この地域が江戸時代を通じて浄土宗信仰の一大拠点であったことがうかがえる。誓願寺はこうした歴史的環境の中で地域住民の葬送文化と日常信仰を支える菩提寺として機能し、阿弥陀仏の本願に基づく救いの教えを伝え続けてきた。