専応寺は中京区猪熊通沿いに位置する浄土真宗の寺院。創建の詳細は史料に乏しいが、この一帯は平安・中世以来、天皇・公家の邸宅や寺社が集積した地域であり、室町時代以降には浄土真宗の下町寺院が数多く建立された。猪熊通は古くは猪熊小路と呼ばれた平安京の一条以南の南北路で、江戸期には周辺に西陣織・染物業の職人町が形成された。近世には真宗門徒の定期的な法要(お講)の場として、地域の冠婚葬祭を担う菩提寺として機能してきた。天明8年(1788年)の天明の大火、元治元年(1864年)の元治の大火などで多くの中京区の寺院が被災しており、当寺も同様の歴史を経て現在に至る。