常光寺は摂津市(旧三島郡域)に根付く真言宗の古刹で、「常に光明を照らす」仏の慈悲を体現する霊場として長く参詣を集めてきた。摂津市一帯はかつて三島郡と呼ばれ、古墳時代から人が集住した豊かな平野が広がる地域であった。この地に仏教が伝わった後、真言宗を中心とした寺院が複数定着し、地域の精神文化を支えてきたとされる。中世から江戸初期にかけて地域の武士や農民の帰依を受けた常光寺は、江戸時代中期に摂津国八十八箇所霊場が四国遍路の「写し」として成立すると第66番札所として霊場に加えられた。住宅地の中にあって喧騒を忘れさせる境内空間は、大師の光明が常に照らす安らぎの場として現代の参詣者にも親しまれている。