塩船寺は青梅市塩船に位置する真言宗豊山派の寺院で、正式には塩船観音寺と称し、国の史跡・重要文化財に指定された古刹である。創建は大化年間(645〜650年)と伝えられ、東国随一の観音霊場として平安時代以降に栄えた。「塩船」の地名は周囲の地形が舟形に似ていることに由来するとも伝えられ、境内は山に囲まれたすり鉢状の地形を活かした伽藍配置となっている。重要文化財の本堂・仁王門・阿弥陀堂などが残り、中世から近世にかけての建築様式を今に伝える。春のツツジまつりには約2万株のツツジが境内の丘を彩り、多摩地域を代表する花の名所として広く知られる。現在も観音信仰の道場として多くの参拝者を迎えている。