新宿区須賀町十四番地の正覺寺は、四谷の鎮守・須賀神社の門前に広がる寺院街の一角を占める日蓮宗の寺院である。「正覚」とは仏が開いた完全な悟り(正等覚)を意味する言葉であり、法華経の功徳によってすべての衆生が正覚に至るという日蓮宗の信仰を寺号に込めている。須賀町の寺町は江戸時代に形成されたもので、複数の日蓮宗寺院が集積する宗教的景観が特徴的であった。正覺寺はその一角で、地域住民の葬儀・法要・信仰生活を支えながら、南無妙法蓮華経の題目唱和を核心とする日蓮宗の伝統を守ってきた。明治以降も変わることなく須賀町に根付き、現在も日蓮宗の法灯を灯し続けている。