念仏寺は、享保元年(1716年)頃に創建されたと伝わる浄土宗の寺院である。江戸時代中期、五街道の一つである中山道沿いに位置する巣鴨は宿場町として栄えており、当寺はその地に根ざした念仏信仰の道場として開かれたとされる。本尊は阿弥陀如来であり、「南無阿弥陀仏」の称名念仏を核とする浄土宗の教えに基づき、庶民の信仰を集めてきた。江戸から明治・大正・昭和にかけて、境内の墓地には地域に生きた人々の墓石が積み重ねられ、巣鴨の庶民生活史を今に伝える貴重な遺産となっている。明治以降の近代化や関東大震災(1923年)、第二次世界大戦による東京の変容を経てもなお、当寺は地域の菩提所として法灯を守り続けたとされる。現…