京都市中京区、三条通神泉苑町に鎮座する稲荷神社。社伝によれば貞観元年(859年)2月、藤原良相が創建し、当時境内北側にあった藤原氏の学問所・勧学院と、西側の療養施設・延命院の守護社として祀ったのに始まる。のちに藤原武信という人物が篤く信仰したことから「武信稲荷」と呼ばれるようになった。境内には平重盛が安芸の厳島神社から移植したと伝わる榎の大木があり、樹齢850年以上として京都市の天然記念物に指定されている。幕末には神社の前に六角獄舎があり、安政の大獄で父が捕らえられたおりょう(後の坂本龍馬の妻)が龍馬とこの榎に登って獄舎をうかがったと伝わる。また幕府に追われた龍馬が榎に「龍」の字を彫って消息を…