淡島信仰は和歌山県加太の淡嶋神社を総本社とし、少名毘古那神の医薬・縁結びの霊験を慕って全国各地に勧請された神社系統である。特に婦人病平癒・安産・縁結びのご利益が広く知られ、江戸時代には各地で淡島講が組織され民衆の信仰を集めた。根岸は多摩丘陵の南麓に位置する地区で、近世から養蚕農家が多く、女性たちが機織りや蚕の世話をしながら淡島様に日々の安寧を願う習慣が根付いていた。明治以降も地域の女性信仰の核として存続し、人形供養や針供養の行事が行われてきた社としても知られる。現在も婦人の守護神として地域住民の参拝が絶えない。