承和年間(834〜848年)頃、弘法大師空海の東国巡錫に縁起を持つ寺院として創建されたと伝わる。空海自身、あるいはその高弟が上総国東部の台方の地に堂宇を建立し、真言密教の道場として開いたとされる。以来、上総国における密教信仰の拠点として機能し、大日如来を本尊とする真言宗の法灯が守り続けられた。中世には地域の武士層の帰依を受け、寺勢を維持したと考えられる。近世には真言宗智山派に属し、江戸時代を通じて地域の民衆信仰の中心として護摩祈祷などの密教修法が継承された。明治期の神仏分離令により多くの寺院が打撃を受けた中にあっても、当寺は真言宗寺院としての法脈を保ち、千年以上にわたる信仰の伝統を現代に受け継…