東寺稲荷神社の創祀は、承和元年(834年)に遡ると伝わる。弘法大師空海(774〜835年)が東寺の守護神として伏見稲荷大社から稲荷大神の分霊を勧請したのが起源とされる。空海は弘仁14年(823年)に嵯峨天皇から東寺(教王護国寺)を賜り、真言密教の総本山として整備した。その際、寺院の南西方角(鬼門の逆方向・裏鬼門)に守護神として稲荷神社を設けたとされ、東寺と稲荷信仰の縁が生まれた。
稲荷信仰は稲・農業・商業の神として全国に広まった民間信仰で、その総本社が伏見稲荷大社(伏見区)。東寺の稲荷神社も伏見稲荷から分霊を受けた社のひとつとして、商売繁盛・五穀豊穣・縁結びの信仰を集めてきた。
東寺は平安…