神奈川県大和市つきみ野に鎮座する諏訪神社で、建御名方神と八坂刀売神を主祭神として祀る。大和市南部を流れる境川は相模国と武蔵国の国境の川であり、その流域に広がる農村地帯において諏訪信仰は水の神・農業の神として重要な役割を果たしてきた。境川の清流は稲作を支える命の水であり、水源を守る諏訪神への感謝と祈願は農民たちの年中行事に欠かせないものであった。信州諏訪大社の「御柱祭」は七年に一度の大祭で全国的に有名であるが、その分社であるこの諏訪神社でも御柱に因んだ行事が受け継がれてきた。江戸時代の大和市南部には複数の小村が存在し、それぞれに産土神が祀られていた。この諏訪神社もその一つとして、村の農民たちの信仰生活の中心を担ってきた。つきみ野の住宅開発(1970〜80年代)後も廃社されることなく、地域の氏子に守られ今日に至っている。境内の御柱と鳥居は諏訪信仰の象徴として、現代のつきみ野に農村時代の精神文化…