神奈川県大和市つきみ野に鎮座する八雲神社で、素盞嗚尊を主祭神として祀る疫病除けの神社である。江戸時代には「天王社」として大和市南部の農村で夏の疫病を鎮める重要な役割を担ってきた。大和市は神奈川県のほぼ中央に位置し、古来より多くの人々が往来した交通の要衝であった。人の往来が多い地域では疫病の伝播リスクも高く、天王社の疫病除けへの信仰は特に重要視された。毎年夏の天王祭では、神輿が町内を巡り、茅の輪くぐりの神事が行われて疫病退散と五穀豊穣が祈願された。明治の神仏分離後は八雲神社として素盞嗚尊を祀り、現在も夏越しの大祓として茅の輪くぐりが行われている。境内には素盞嗚尊にまつわる「八雲(やくも)」の和歌の掛け板が掲げられており、素盞嗚尊が詠んだとされる日本最古の和歌「八雲立つ出雲八重垣妻籠みに八重垣作るその八重垣を」を今に伝えている。この和歌は妻へのあふれる愛を詠んだもので、縁結びの神社としての信仰…